新年あけまして、おめでとうございます。
本年も新田情報局を宜しくお願い致します。
今回は久しぶりに将棋好きの水谷が、最近の八大タイトル戦や楽しみにしている事を纏めるコーナーです。
突然ですが、「フィーバー(fever)」という言葉の意味はご存じでしょうか。
パチンコ台ではお馴染みのワードで、「極度に興奮する、熱狂する」という意味です。
藤井竜王名人が当時デビューから無敗のまま29連勝という記録を更新した時期と、新型コロナで沈みがちのなか最年少で初タイトルを奪取した時期に、全国ニュースで世間を熱狂させた総称として「藤井フィーバー」と呼ばれました。
その後も2023年10月11日に全タイトル奪取の八冠達成するまで、多くの地元民が大フィーバー。
私も瀬戸市のとなりの尾張旭市に住んでいた時期があり、名鉄瀬戸線でよく瀬戸市へ訪れていたので、地元魂を感じながらパチンコ店のお仕事の傍らで、常に大フィーバー中。
度々、将棋に関する新田情報局を書き続けていました。
(前回はこちら)
2024年度も藤井竜王名人に注目する最中、名人戦、叡王戦、棋聖戦、王位戦、王座戦、竜王戦の6タイトル戦が2024年内で行われ、熱い戦いが繰り広げられました。
これらの戦いの中から、大フィーバーだった「叡王戦」をご紹介します。
【第9期 叡王戦】
まだ歴史の浅い叡王戦ではありますが、賞金金額は竜王戦、名人戦に続いての第三位。
一局1日で五番勝負。
主催:不二家
特別協賛:ひふみ
協賛:中部電力、豊田自動織機、豊田通商、AMD、アパリゾート佳水郷
以上、新聞社を含まない多くの企業がスポンサーという新しく珍しいタイトル戦です。
藤井叡王の挑戦者は、同年のライバル伊藤匠七段。
伊藤匠七段はこれまで棋聖戦、竜王戦にてタイトル挑戦しており、ともに相手は藤井竜王名人。
いずれも惨敗しており今回3度目のタイトル挑戦でした。
5番勝負、4局を終え2勝2敗。
最終決戦第五局は2024年6月20日、山梨県甲府市の常磐ホテルで行われました。
結果は藤井叡王優勢からの大逆転157手で伊藤匠七段が叡王を奪取しました。
かなりの名局でしたので、勝負の内容は是非こちらの「徹底解説!将棋の定跡」チャンネルをご覧ください。
藤井竜王名人は残念ながら七冠となり、全冠保持記録は2023年10月11日から2024年6月20日までの254日に留まりました。
かつて羽生善治九段も全冠保持167日という記録がありますが、1年保持する事が如何に難しいかがよくわかりました。
それにしても大事な対局で後手番でも強い!伊藤匠叡王、おめでとうございます。
その他の5タイトルは藤井竜王名人が全て防衛。
竜王戦では藤井キラーの佐々木勇気八段が善戦を繰り広げましたが惜しくも二勝四敗で敗退。
見ごたえのある秋シーズンの竜王戦でした。
さて年が明けまして、これから始まる「王将戦」「棋王戦」の見どころをご紹介します。
【第74期 王将戦】の見どころ
藤井聡太王将 VS 永瀬拓矢九段
これまで幾つかのタイトル戦で顔を合わせているお二人ですが、一局2日間の7番勝負は初対決というところが注目です。
過去の永瀬九段の対藤井戦は、終盤戦で残り時間が少ないなか勝機を失うシーンが印象強く、特に藤井王将が八冠を達成した時の王座を奪取された時は、自身の足りなさに相当悔しいアクションが見受けられました。
今回の王将戦では持ち時間がたっぷりありますので、永瀬九段の戦略と時間配分次第で奪還も有りうる白熱の戦いに期待できます。
王将戦は1月12日から始まります。
【第50期 棋王戦】の見どころ
藤井聡太棋王 VS 増田康宏八段
増田八段は藤井棋王がデビュー無敗で29連勝の歴代最高記録を達成した時の因縁の棋士。
そして今回初の八大タイトル戦に挑戦となります。
そうなると藤井棋王圧勝かな?
いやいやいやいや、増田八段は相当強い相手です。
藤井棋王の5歳年上で、プロデビューもたった2年先輩なだけの若手棋士ながら、なんと2024年度、数少ないA級棋士に昇格しA級順位戦でも現在勝ち越しており、最も時間が掛かると言われる名人戦挑戦にも手が届く相当な実力者です。
若手で頭の回転も速いので、藤井棋王相手に五番勝負の棋王戦で勝ち抜けるか楽しみです。
棋王戦は2月2日から始まります。
如何でしたでしょうか。
これからも私の将棋フィーバーは止まりそうも有りません。
皆さんもぜひ将棋界をチェックしてみてくださいね。
記事担当:新田店 水谷