こんにちは!青果部看板娘です!
4月ももう終わり、5月1日からは「令和」が始まりますね。
まさか情報局の「平成最後」を私が担当することになるとは…
なんだか恐れ多いというか、少々緊張しております。
どんな果物をご紹介するのが「平成最後」にふさわしいか、ずいぶんと悩みました。
結果として決めた果物は「平成」っぽいというよりは、どこか「昭和」っぽいかもしれません。
ご紹介するのは
これから先、夏にかけて旬を迎える果物。
「ホームランメロン」です。
さて、まずは「ホームランメロン」がどういう果物なのかをご説明しましょう。
「ホームランメロン」が生まれたのは1978年(昭和53年)の熊本県。
果肉は硬いけれど日持ちがする「白肉ハネジュー」と、
ベト病・ウドンコ病に強く、果肉が厚くて軟かい「緑肉ハネジュー」の交配により作られました。
小林種苗という会社から登録出願され、1981年(昭和56年)に品種登録。
名前の「ホームラン」は野球のホームランからとられたそうです。
熊本県を中心に全国各地で栽培されるようになります。
まくわ瓜系のノーネット品種なので、
見た目はつるんとして白く、まるで恐竜の卵みたいです。
比較的小玉なので、片手で持つこともできる大きさで、重さも1kg~1.5kgのものが多いです。
メロンと言えば香りですが、「ホームランメロン」の香りはあまり強くありません。
果肉は若いうちはシャキシャキとした歯触りですが、
熟すと蜂蜜のような色合いになってきて、
とても柔らかく口の中で溶ける感じになって口当たりがとってもいいんですよね。
糖度が15度前後ですが、酸味が弱く、口の中では糖度以上に甘く感じますよ。
初夏の果物だけあって、カリウム・ブドウ糖などむくみ対策や疲労回復に効果のある成分が豊富に含まれています。
珍しいところだと「GABA」が含まれているので高血圧予防にも期待が持てるそうです。
食べごろの見分け方ですが、他のメロンと同じく
おしりを軽く押したときに少し弾力を感じて、香りが適度に漂ってくるようになるので、それを目安に見極めます。
青っぽい香りがしているうちはまだ若いので、とろける口当たりを望む場合は甘い香りがしだすまで待ってくださいね。
それでは、実際に食べてみたいと思いま~す。
今年はこれが初「ホームランメロン」です。
今の時期だと、「ホームランメロン」の親にあたるハネジューメロンも市場に出回っていますが、
圧倒的に「ホームランメロン」のほうがおいしいと思います。
品種改良万歳。
ん~♪おいしいっ!!
まだ少し早いせいか、シャキシャキとトロトロの中間くらいですね。
完熟のとろける口当たりではありませんでしたが、十分甘くて果汁もたっぷり!
食べる準備をしていたら他のスタッフが寄ってきていたのでみんなでいただいたんですが、時期が早かった割になかなか好評♪
この時期でこんなに甘ければ、トロトロ完熟はさぞかし甘かろう…
次はトロトロ完熟まで待ってから食べよ~♪
今でこそトロトロ完熟になるまでじっと待つのが当たり前になっている私ですが、
子供のころは早く食べたくて待てなくて、今回みたいなシャキシャキとトロトロの中間みたいな状態のものをよく食べてました。
「メロンが食べたい!」とスーパーでねだって、
買ってもらえるのが「ホームランメロン」だったんですよ。
他のメロンに比べて手頃だったんでしょうね。
平成の間にネット系メロンが手に入りやすくなって、
今ではノーネット系のメロンは「知らない」と言われることまであります。
実際、今回も「ホームランメロン」を抱えていたら、
「それ、なんですか?」
と新人スタッフに聞かれてしまいました。
今の若い子は食べたことがないんですよ。
もったいない。おいしいのに!!!!!!!
とりあえず、新人ちゃんには食べさせておきました。
「おいしい」と言ってました。
食感や、香りなどネット系メロンとは違ったおいしさがありますし
初夏を感じる爽やかさは「ホームランメロン」独自の風味だと思います。
最盛期は5月。まさに今が旬の果物です。
出荷は7月ごろまでなので今しか食べられない味ですよ。
有楽の果物コーナーで見つけたら是非ご賞味ください。
買ってすぐより、じっとこらえてトロトロ完熟まで待つのが私のおすすめです♪
記事担当:青果部 看板娘 土井