みなさん、こんにちは~♪
口田店情報局です。
夏全開!
愛知県に産まれたことを恨みたくなってくる季節がやってきました。
この時期になると毎年、
「沖縄よりアチ~じゃね~か!」と天気予報を見ながらツッコミを入れるのが、
愛知のもはや風物詩になってきてますが、
そんな暑さの中でも文句も言わずに草刈りをやってくれる我がコンダクター!!
「愛してるぜ♪」
最近ですね~、いや最近じゃないな、ちょっと前からですね~、
口田店でいろいろな焼酎を販売しているのですが、これがまた売れ行き好調なんですよ♪
これはとっても嬉しいことなんですが、
お酒をあまり飲まない口田店コンダクター達はあまり焼酎のことを知らないんですよね~。
麦、芋、そばがあることぐらいは知ってるのですが、同じ芋でも何が違うのか?
「黒」とか「白」とか、最近では「赤」とかあるけどあの色はなんなんだ?
そんなわけでですね~私の出番が回ってきたんですよ。
なんといっても私は有楽グループNo.1の酒通で、
それもぶっちぎり1位の酒通でして。
過去にもお酒のうんちくを語らせてもらいました。
「ビールと発泡酒の違いって?」
「2014年のボジョレーヌーボーの評価は?」
今回も少々語らせてもらうと共に、
みなさんの焼酎選びのご参考にして頂けたらなと思います。
まずですね~、ここは面倒くさがらずに焼酎造りの工程、
特に発酵&蒸留を知っておきましょう!
大丈夫ですって、超簡単に説明しますから。
これを知っていた方が後々の説明がスムーズに頭に入ってくるはずです。
まず、どんなお酒造りでも必ず発酵という工程を踏まなければなりません。
発酵を簡単に説明すると、糖分を含んだ液体に酵母を加えることで、
酵母が糖分を食べてエチルアルコールと二酸化炭素を排出することを言います。
ワインで例えると分かりやすいですかね。
ぶどうを潰してぶどうジュースに酵母を加え発酵させていきます。
ワインの場合は原料のぶどうそのものに糖分があるので、
酵母を加えるだけで発酵できちゃいます。
しかしですね、焼酎の原料となる麦や芋、身近な所でいうとビールも麦、
これら穀物に糖分はありません。
その糖分のない穀物でどうやって発酵させているかというと、
焼酎の場合は「麹(こうじ)」を使います。
この麹が穀物の持っているでんぷん質を糖化させることによって発酵することができるんですね~。
発酵のやり方は日本酒とほぼ一緒です。
少し脱線してしまいますが、
ビールの麦の発酵の仕方はまた違っていて、
ビールの場合は麦を発芽させるんですね。
発芽させることによって麦が糖化され発酵できるというわけなんです。
だから「麦芽」なんですよ。
ウイスキー造りもビールと同じ発酵のやり方です。
それでは発酵を学んだところで次は蒸留。
蒸留酒は焼酎以外にもいっぱいありますよね。
ウイスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどなど。
これらは最初の発酵を終えた時点でのアルコール度数はまだまだ10%未満。
それを蒸留によってアルコール度数を高めていくんですね。
エチルアルコールの沸点は約78.3℃、水の沸点はご存じのとおり100℃。
発酵を終えた液体を95℃で沸騰させればアルコールだけが蒸発して水蒸気になるよね?
その水蒸気を集めれば、アルコール度数が高い液体になるよね?
これが蒸留の原理です。
ここまでが焼酎造りの工程で押せえてほしいポイントの発酵&蒸留です。
ちょっと長くなってしまいましたが
ここまで頭に入れてやっと焼酎のことが語れるんです!
さあ、芋いきますか~。
口田店の販売も芋焼酎が多いです。
さつまいもの香りや旨味の特性がそのまま焼酎に表れていて、
他の焼酎とは全く違った風味ですね。
芋焼酎ブーム当初は、ただ芋がうまい!ってだけでしたが、
人気になるにつれて蒸留の仕方だったり麴の違いだったりで、
同じ芋焼酎でも多種多彩になってきました。
先ほど勉強した蒸留の方法でも、さらに「常圧蒸留」と「減圧蒸留」というのがあります。
簡単に説明すると「常圧蒸留」は普通に蒸留されていて、
「減圧蒸留」は蒸留器内の気圧を下げて蒸留させてます。
例えば富士山のような高い山の上では100℃になる前に水が沸騰しますよね。
そんな原理でかなり低い温度で蒸留させています。
この蒸留の方法によって味にも違いがでてきます。
「常圧蒸留」で作られた焼酎は原料由来の味や香りを多く取り込んでいて重厚な風味。
「減圧蒸留」で作られた焼酎は雑味などを取り込みにくくクセが少ないクリアな風味になります。
あとは発酵時に使う麹によっても風味が変わってきます。
焼酎のラベルで「黒」や「白」と書かれていることがよくありますね。
まれに「赤」なんかもあります。
大人気の芋焼酎「霧島」では「白霧島」「黒霧島」「赤霧島」と3種類もありますね。
まずは「白」と「黒」ですが、あれは麹の違いなんですね。
「白麹」「黒麹」のことを差しています。
一般的に「白麹」は味や香りをソフトに仕上げシャープで飲みやすい風味になり、
「黒麹」は原料本来の味を活かしやすく香り高く深い味わいになります。
じゃあ「赤」はなんなんだ?ってことですが、
この赤霧島の「赤」は麹の種類ではなく原料の芋の種類の違いなんですよ。
左側の白い芋が多くの焼酎の原料になっているサツマイモです。
「白霧島」も「黒霧島」もコレを使っています。
白くてビックリでしょ?サツマイモじゃなくジャガイモって感じですよね。
右側が「赤霧島」で使われているサツマイモです。
「ムラサキマサリ」という紅イモで収穫量が少ないので今でも限定発売です。
ちなみにこの「赤霧島」の麹は白麹を使っています。
このように同じ芋焼酎でも蒸留方法や麹や芋の種類で
いろいろな味や香りの違いが生まれるんですね~。
芋独特の風味が強い焼酎がお好みでしたら「常圧蒸留」「黒麹」をキーワードに、
芋は好きだけど軽くて飲みやすい焼酎がお好みでしたら「減圧蒸留」「白麹」をキーワードに探してみると、
きっと自分好みの芋焼酎が見つかるはずですよ♪
ぜひ参考にして下さいね♪
記事担当:口田店 森岡