皆さん!
「青島みかん」ってご存知ですか?
冬場になるとよく出回っているみかんですよね。
でも、なんで冬場のみかんが「青島みかん」なのか?
をご存知のかたは、どれくらいおみえになるんでしょう???
みかん(温州ミカン)には非常にたくさんの品種がある。
ということは、意外と知らないかたも多いのではないでしょうか?
温州ミカンは収穫時期によって大きく5つに分けることができます。
・極早生温州 9月~10月頃出荷
・早生温州 10月下旬~12月頃出荷
・中生(なかて)温州 11月下旬~12月下旬頃出荷
・晩生(おくて)温州 12月下旬~3月頃出荷
・ハウスみかん 温室栽培で5月~9月頃市場に出回る
たくさんの品種が時期によって分類されて流通しているため、
ざっくり「温州みかん」とは言っても、時期と産地によって流通している品種はかなりバラバラなんですよ。
「青島みかん」はそんなたくさんの品種のうちの一つで、
12月下旬から3月下旬に流通する晩生(おくて)温州の代表品種です。
昭和10年頃、静岡市福田ヶ谷青島平十氏のみかん畑で発見された品種で、
青島氏の名前がついて「青島みかん」と呼ばれるようになりました。
晩生温州の代表品種なので「青島みかん」を作っている産地は、
静岡・和歌山・熊本などなど各地にありますが、生産量は静岡県が圧倒的!
発見されたのも静岡市ですし、やっぱりご当地っていうのが大きいんでしょうか。
青島みかんを主力品種として生産しています。
中でも三ヶ日は特に有名で、
「三ケ日みかん」といえば「三ケ日青島みかん」が連想されます。
見慣れた三ケ日みかんの青い箱。
これは「三ケ日青島みかん」専用に使われている箱なんですよ。
三ヶ日に限らず、みかんは品種によって箱が違うことが多いので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
さて、「青島みかん」が品種の一つであることはお分かりいただけたと思うので、
どんな特徴があるのかをお話していきましょう。
青島みかんは他の品種に比べ大きめで扁平型です。
早生みかんと比べると同じサイズ表記でもひとまわり程大きいんですよ。
皮は分厚くて表面がボコボコしています。
フクと呼ばれる内袋も厚いんですが、
『外皮と内袋が厚い』というのが一番のポイント。
実は「青島みかん」が収穫されるのは12月下旬まで、でも出荷は3月まで行われます。
どういうことかと言いますと、「青島みかん」は『貯蔵してから出荷する品種』ということなんです。
「青島みかん」は収穫されてから出荷まで木箱に入れられて寝かされます。
さっき『外皮と内袋が厚い』とお話ししましたが、その特徴のおかげで長期の貯蔵を可能にしているんです。
貯蔵をしている間に実は熟成し、酸味が抜けて濃い甘さを感じることができるようになります。
貯蔵期間が長くなればなるほど酸味は抜けていくので、
時期が終わる3月頃の「青島みかん」がそのシーズンで一番甘い。という事でもあります。
みかんの味に関しては個人個人好みが分かれる所かと思いますが、私は甘いみかんが大好きです!
なので、12月頃よりも3月頃の「青島みかん」が一番好み。
もちろん、12月頃の「青島みかん」も美味しいんですよ!
「青島みかん」の糖度は時期に関係なく11度以上あるのでいつ食べても甘いし。
ただ、個人的に酸味に弱いので熟成がより進んだ方がいいというだけです。
今回記事を書くにあたって、
なにかしらアレンジレシピをご紹介しようかとも思ったんですが…、
みかんは結局そのままが一番おいしいはず!
というわけでいただきま~す!!!
噛んだ瞬間にあふれる果汁!!
濃い甘さからのほんのりとした酸味。
そりゃぁ、すぐ売れちゃうわけですよ。
うちのお客様は美味しい物を良く知ってらっしゃる。(´艸`*)
これは、止まらなくなるヤツです。
内袋も確かにちょっと厚いですが食べていて気になるほどじゃありませんし、
この内袋のおかげでこんなにおいしくなっているのかと思うと、厚みすら愛おしくなります。
今シーズンはあと1ヶ月ほどで終わりを迎えますが、
熟成し、より濃い味になっている「青島みかん」を、
思い残すことのないように召し上がってくださいね!
記事担当:青果部 看板娘 土井